「死の体験旅行」に行ってきた

一番好きなゲームはなにかと聞かれたときは、迷わずヴィーナス & ブレイブスと答えている。

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不老不死の主人公が、100年後にやってくる大災厄に備えて、騎士団を運営するゲームだ。
若い騎士団のメンバーは、年齢とともに成長し、やがて老いて衰退し、最終的には退団させることになる。
駒となる人間が活躍できる時間はほんの僅かだ。
彼らは何を想って生き、そして死んでいくのか。

死の体験旅行とは

死を体験するワークショップだ。
1年ほど前から気になっていたが、なかなか予約が取れなかったり、コロナの影響で開催されていなかったりで行けなかったのだけど、やっと参加することができた。

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ざっくり内容

はじめに自分の大事な「物」「人」「自然・思い出」「活動・行動」をそれぞれ5つずつカードに書く。
(「自然・思い出」はわかりにくいが、単に場所だと理解した。地元や思い出の場所など)
主催の方のナレーションによって自分が少しずつ死んでいく様子をリアルに想像できるようになっていて、死が近づくにつれて少しずつカードをクシャッと丸めて捨てるように促される。
「捨てるの」概念は、放棄するというよりは二度と 会えない/使えない/行けない/できない というふうに捉えて実施した。

この動画で雰囲気がわかると思う。 www.youtube.com

感想

めちゃくちゃ泣いた。

自分の場合、「パソコン」を捨てるときに大きな喪失感を感じた。
自分のスキルの多くが「パソコン」がないと成立せず、これを捨てることは即ち社会とのつながりを断つことのように感じた。
パソコンを捨てたあとは、単に生きてる生物として、大事な人と会うことだけが重要と思うようになった。

また、両親のどちらかを捨てなければいけないときが来たときも大きな戸惑いを感じた。
両親から十分な愛情を受けて育った証拠だと思った。もう少し頻繁に実家に帰るようにしようと思う。

ワークショップの最後にすべてのカードを失って死ぬ体験をすると同時に、生きている自分は多くの大事なものを持っていることに気付かされた。
生きていることはとても豊かだ。

1年後にもう一度受けたいと思った。
実際、リピーターも多くいるらしく、激しい人だと月イチで通っているらしい。

ツボを売りつけられるとか、何かの宗教への勧誘とかはまったくないので安心して参加できると思う。

まとめ

なかなか死について深く考える機会は少ないが、終わりを意識することで大切なもの、そうじゃないものが見えてきた。
まだ死ぬ予定はしばらくないが、いつその時が来るのかわからないので、エンディングノート書いてみるなど、終活をしようと思った。